2017年4月1日、『3B junior 春の全力レビュー 2017 遥かなるアポロンの彼方へ』をEX THEATER ROPPONGIで行った。動員数1732人（※主催者発表）
昨年末のクリスマスライブ『真冬の大決闘〜クリスマスなんて大っキライ！！』で、ロッカジャポニカの無期限武者修行が決定し、3B juniorとして新たなスタートを切った。
今回のEX THEATER ROPPONGIでの全力レビューは、新しいグループとして最初の、そして3B juniorとしても最大級のチャレンジとなる。
メンバーが意気込みを語るオープニングVTRが流れ、赤い幕が上がる。ステージ中央には大階段、頭上には七色に光るミラーボール、
この日のために豪華なリメイクが施された青いチェックのミニドレスのメンバーが歌うは新曲『星たちの饗宴（うたげ）〜アポロンと共に〜』。レビューの幕あけにふさわしい、アップテンポでジャジーな、少し大人っぽいナンバー。
『ひとつよろしくどうぞ』でお客様にご挨拶。会場が青いサイリウムに包まれる『Stardust Fantasia』まで、まずは一気に駆け抜ける。
最初のMCは雨宮かのん、栗本柚希、愛来、播磨怜奈、華山志歩の5人が担当。雨宮が回し、栗本をイジり、播磨がひっかき回す。お客さんとの掛け合いも楽しい。
中村優のソロではじまる『はじまりのはじまり』。こちらもできたてほやほやの新曲。春、新しい季節のスタートにふさわしい、背中を押されるようなバラード。
打って変わって『夏花火センチメンタル』。“ヒューーーーパパパパ”という花火の擬音がキャッチ―なナンバー。そしてここからスペシャルユニットタイム。『春一番』を歌うは鈴木萌花、播磨怜奈、澪風の“3B”キャンディーズ。
本家ばりの美しいハーモニーを聴かせてくれる。本番前ギリギリまで何度も何度も練習していた『I’m In the Mood for Dancing』は森青葉、雨宮かのん、奥澤レイナ、栗本柚希の4人が。
ハモリに加えて、英語、そしてダンス……このチャレンジングな楽曲を本番でしっかり仕上げてきたのはさすが。「おお……」イントロで会場が静まり返ったのは市川優月がソロで歌う『My Way』。
バラードの定番曲をロック調にアレンジ、ステージをダイナミックに使いながら市川が歌い上げる。その度胸と圧巻のステージングに観客から惜しみない拍手が送られた。
その流れのまま市川がMC。「シドヴィシャス風にアレンジした『My Way』、いかがでしたか？」。客席の「（そうだったのか）ウォォォォ！！」という歓声が鳴りやまない中、次の曲『原色エモーション』へ。
3Bのお姉さんユニット“年上組”が力強くパフォーマンス。それに負けじと年下組が『想い星』を元気いっぱい歌い踊る。再び全員で『Fragile Stars』。20人のフォーメーションの美しさを堪能する。
「やっとここで全員揃いました〜」一列に整列してあらためて客席にご挨拶。それぞれのユニットが感想を言い合う。
しかし最終的にお約束の「誰が一番可愛かったか」合戦に。ひとり難曲『MY WAY』を歌い上げた市川は「ゆづは可愛くて、癒し系なので、ロックは難しかったけど、ちゃんとできてよかった」とご満悦。
これにはメンバーも「通しリハで泣きそうになった」「がんばった」と意義なしの様子。
「次はまたまた今公演初披露の曲です」奥澤の振りで新曲『Invisible Walls』がスタート。「Invisible Walls（見えない壁）」に跳ね返されながらも、それを乗り越えようとする、
まさに今の3B juniorの心境を体現するような応援歌。パントマイムやムーンウォークなど、今までにないダンスも見もの。
そしてMCで斎藤が「全員斎藤夏鈴になってもらいます」と宣言していたザ・スパイダースの『バン バン バン』が始まる。
なるほど……斎藤夏鈴をはじめ、塚本颯来、中村優、大平ひかる、中原咲耶、公野舞華、小島はな、小田垣陽菜の全員が「声と動きでかりんりん」状態。
一方、葉月智子が「ただひたすら可愛い」と言っていた葉月智子、愛来、華山志歩の『上を向いて歩こう』は小首をかしげながら階段に座ったり、120％アイドル仕様。そのまま冬の定番曲『ベリメリ・クリスマス』へと続く。
そして、またまた新曲！あの大江千里さんが作詞作曲、中村優が「感動して泣いた」という『Shangri-La』。80年代の王道アイドルポップチューンでありながら、どこか新しい。
大いなる未来へ3B juniorという船が進んでいく、そんな景色が見えるような曲だ。『七色のスターダスト』で全力レビュー一部は終了した。
3B junior結成から現在に至るまでの思い出の名場面珍場面を集めた幕間VTRを経て、2部が始まる。一発目はマジェスティックセブンの『友情のPlanet』。
「EX THEATER盛り上がってんのか〜」ビールケースで作ったお手製お立ち台片手に登場した奥澤村が『HAPPY★LOOPER』を披露。
メンバー最年少、中原咲耶がロボじいさんをステージに連れてきたら、さくちゃんとじぃじ改めさくちゃんと”ロボ”じぃじの『アダムスキーじいさん』。
ステージがほのぼのしたところで、こちらもほのぼのユニット、リーフシトロンが『たんぽぽ』を。ステージの階段をベンチ代わりに仲良く歌う。
リーフシトロンのバックダンサーとして登場していたはちみつロケットが今度はメインで『フレンドリーム』を歌う。最後はそれぞれのユニットの衣装を着た20人が集まり『勇気のシルエット』へ。
限定ユニットあり、いつものユニットあり、全員曲あり、盛りだくさんすぎる『遥かなるアポロンの彼方へ』はこうして終わりを告げた。

中原咲耶「今日だけのユニットがあったり、お互い刺激になったり高め合ったりできることが多かったです」
斎藤夏鈴「このメンバーで同じ目標に向かってがんばれるのが本当に嬉しかった」
小島はな「いつかは六本木の駅まで行列ができるようになるように、がんばりたい」
小田垣陽菜「友だチケットで来た方々に、ちょっとでもいいからファンになってもらいたい」
大平ひかる「ちゃんとした感想はブログに書きますので、ひっかかわいかった〜？」
鈴木萌花「みんなが帰る時に、ほんとに楽しかったとか、また3B junior会いたい！って思ってもらえるように、一生懸命みんなで協力して頑張りました！」
森青葉「今日のライブが今までのライブで一番楽しかったです。3B juniorで良かったなと思ったライブでした」
播磨怜奈「高校生になった播磨怜奈です！　たくさん成長するので、みなさん播磨がセンターでオチサビ歌うのを待っててください！」
塚本颯来「お昼のケータリングが嬉しかった！」
公野舞華「今日公野舞華に落ちた人〜？　公野舞華に落ちなかった人は次のライブに来て好きになってください！」
華山志歩「今回このライブで新曲が3曲も増えて、ものすごくそれが嬉しかったです。私たちのためにエイプリルフール空けてくださってありがとうございました！」
澪風「（エイプリルフールの）ちょうどいいウソが思い浮かばない……。今日はおっきいカメラがあったり、ここにレールがあったり……すごく豪華で、楽しいです！」
雨宮かのん「『フレンドリーム』の歌詞みたいに、「今この時間が終わってほしくない」って思ってます。私から一つ告知があります。4月8日9日のももクロ春の一大事・てまきパークに3B juniorが出演します！　皆さんぜひ来てください！！」
栗本柚希「3B juniorのメンバーだったらなんでもできるって思ってる。まだまだ3B juniorはたくさん可能性がある。可能性と夢をこのメンバーと大好きな皆さんと一緒に叶えていきたいです」
葉月智子「こんなステキなステージで、階段もあって、階段使うのって大人数のほうがいいと思うんです、迫力があるから。これからも3B juniorで刺激し合っていきたい」
中村優「新しいことだらけだったんですけど、スターダストにはこんなに大人数のグループないから、大人数ならではのステージができてよかったです。大江千里さんの曲ができて、生きててよかったなと思いました！あと、私も告知があります！今日友だチケットで来てくださった方、今日の写真は定例で証明になるので大切に保管してください」
愛来「今日のライブは3B juniorの新しいスタートっていうライブになったと思います」
永山真愛「新しいことをこの大きな会場でできて、すごく嬉しかったし楽しかったです」
奥澤レイナ「チームしゃちほこさんやロッカジャポニカや桜エビ〜ずや、他のアイドルグループの皆さんに拡散してくださいってお願いして、みんな快く引き受けてくれて……。仲間たちに感謝して、皆さんがここに集まってくれた奇跡を3B juniorで起こしていきたいです。3B juniorのリーダーをやっていて本当によかったです。皆さん本当にありがとうございました！　そして、ここで私からも発表があります。なんと、このレビュー、ブルーレイの発売が決定しました！　合わせてサントラCDも発売されます！　これを機に3B juniorとして地方にも行きたいと思っています、私は。「春は全力レビュー」という形で毎年新しいエンターテイメントを作っていけたらなと思います！」

全23曲。「敢えてライブではなく、ショーと名乗って、そういうものを作り上げたいと思った」と奥澤が語っていたように、過去最大級の会場で、数々の新しいチャレンジを果たした3B junior。これからの彼女たちの全力に皆さんどうぞご期待ください！！
取材・文 / 西澤千央 撮影 / 笹森健一